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kankyou@city.sano.lg.jp

 

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PDFファイル 265.1 KB

2013/4/11 山梨県都留市小水力発電施設を見学して参りました

富士山の絶景が間近で見られる山梨県は都留市に行って参りました。

人口33,586人の同市は古くから絹織物を中心に産業が興り、家中(かちゅう)川という富士山の潤沢な水が市中に流れ、その豊富な水量を生かし、水車で精米製粉を行っていたそうです。

その後明治38年には谷村発電所70kwの水力発電が完成し、1200個の灯数を供給することが出来、当時県内で2番目に電燈の明るいまちで、都留市の発展には常に水力発電があったんですね。

 

時はたち、平成13年に市民や東電OB,教員OBが集まり、「都留市エネルギー研究会」が発足され、市民から小水力発電にもっと力を入れようと活発な運動がスタートし、平成16年に市制50周年の記念として単なる銅像などを建てるより、より発展的な事業をやろう!ということで、今回見学した「元気くん1号」がつくられることになりました。

 

全長6M、羽幅2M迫力満点!!
全長6M、羽幅2M迫力満点!!

最大出力20kwの1号は総工費約4,300万円。これをNEDOの補助金約1,500万円、都留市一般財源約1,100万円。残りを市民公募債約1,700万円集めたと言うから驚きです。1口10万円、最大50万円まで。更に驚いたことに、募集に対する応募が何とビックリ4倍!!

抽選で対応したというから羨ましい限りです。ここまで人気になったのは相当な告知をやったのかと聞けば、市報とちょろっと告知しただけですと返って来ました。

3年前に興った市民運動の賜物なんでしょうね。これは我々SACO-netも大いに見習わなくてはなりませんね^^

市役所駐車場に設置した元気くん1号のお隣は小学校で、ご覧のように多くの元気くん達はこれを毎日見て育ちます。

大人になったら、水車は当たり前のエネルギー創出装置だと考えることでしょう。密閉式でなく、解放式を選んだ理由にこのような効果をしっかり狙っていたということです。

次に、その小学校の校庭下をくぐり、出てきた水をしっかりキャッチして発電しているのがらせん形状が印象的な「元気くん3号」。こちらは異なる方式で、少ない落差(1m)でも7.3kw出力できるドイツ製。

平成23年完成、総工費3,500万年は山梨県地域クリーンエネルギー促進事業費補助金でつくりました。

水車3兄弟最下流に「元気くん2号」こちらは落差3.5mを利用した本格鋼鉄製水車。オフィシャルには19kw出力ですが、音の問題も勘案して発電量を落としていて、フルパワーなら30kwは超えるとか!確かにその日も、結構水を逃していて、内心「もったいないな~」と思ったほどです^^

ほんとはもっとパワーがあるんだけどぉ。。。
ほんとはもっとパワーがあるんだけどぉ。。。
ニンニクにちからを入れています
ニンニクにちからを入れています

こられの水力発電で市役所や隣接された都留市エコハウス、写真の植物栽培施設の電力も供給し、3号勢揃いした昨年5月には電力自給率77%をマークしました。先にもあるように、フルパワー稼働ならもっと良い数字になっているのでしょうから、4号機5号機でも出来れば完璧に電力自立するんでしょうね。

写真奥が小宮さん、手前左が山根さん
写真奥が小宮さん、手前左が山根さん

話しが前後してすみませんが、冒頭、都留市産業・建設部産業観光課の小宮敏明さんにレクチャーいただき、その後、今回の全体講師であります山水設計コンサルタントの山根健司さんに隅から隅までご教授いただいきました。

現社長がまだ小さなお子さんの当時
現社長がまだ小さなお子さんの当時

その後雄大な富士の裾野につくられた民間会社・山一水力発電所に行きました。

同社はもともと絹織物につかう部品を製造する会社でその電力を自家発電するために水力発電施設をなんとびっくり昭和8年からつくったのです。

落差16.43mを利用して発電する装置、現在4代目のドイツ製132kw出力。

除塵機もドイツ製で、ゴミがたまると水位が上がるのでそれを感知すると自動的に水門が開き除去します。

除塵機がある頂上から発電機がある下を見下ろす。人が立っているのがわかりますかね?落差16mの勝利!

これはついこの前まで活躍していた3号機。昭和38年から平成16年まで動いていたそうです。なんとも驚きな長寿命マシーンですね!長寿の秘訣はシンプルイズベスト。

富士山の恵みを余すところなく最大限利用した水力発電をもっともっと設置していただき、ニッポンのエネルギー自給率upにこれからも貢献して頂きたいですね。

 

最後になりましたが、今回の機会をつくっていただきました、エコロジーオンラインの上岡さん、有り難うございました!

また、懇切丁寧に色々お教えいただいた山水設計コンサルタントの山根さん、有り難うございました!

今度は山根さんに佐野へお越し頂き、この地の小水力発電のポテンシャルを存分にエグリだして頂きたいと思います。

 

啓発かかりちょう:吉田登志幸